ムダ会議改善《初級編①》会議時間と会議コスト

ノウハウ

一生涯での会議時間は、約2万時間!?

「今日の会議、時間の無駄だったな…」
ということありませんか?

  • 1時間会議して、結局何も決まらなかった
  • 一部の人しか発言せず、内職している人がほとんど
  • 話が脱線し続けて何の会議だったかわからない。
  • 全然時間通りに終わらない
  • 問いかけても誰も回答してくれない

思い当たる方、大変お疲れ様です。
そして悲しいお知らせがあります。

1日の半分は打合せしているという人の場合、
労働年数40年だと、20年分のイケていない時間を過ごすことになります。

いますぐ現状を変えたくないでしょうか?

実際にプロジェクトマネジメントの仕事をしていると、
本当に多くの時間を打合せ・会議に取られてしまいます。

自分のスケジュールに作業ブロックの予定を入れておかないと、
どんどん打合せ依頼が来て予定が埋まってしまうため、
真剣に会議の効率をよくしなければと悩んでいました

そのため、まずは現状把握から始めました。

効率がよくない会議は人生で何時間あるのか?

※1日8時間労働で日数を算出しています。

会議が1日平均2時間ある場合は、生涯で約2万時間になります。
4時間だと約4万時間です。

悲しくなりませんか?
私は「こんなに無駄な時間を過ごしてたんだ」と悲しくなりました。

時間だけじゃない、会議にはコストもかかっている!

会議のコストは意外と見過ごされやすいのですが、参加者が多い会議は当然高コストです。
偉い人が出席していれば、さらに単価も上がります。

ちなみに1人月80万円の人だと、1時間当たり5,000円になりますが、
金額で表現した場合がこちらです。
※「1人月」とは、エンジニア1人が1ヵ月の作業量で、160時間で計算。

単価は一例です。ご自身の参加会議で実際の単価に当てはめて計算していただければと思います。

2時間20人参加の会議は、上記の単価の場合17万円です。
その会議、17万円の価値はあったでしょうか?
4~5人しか発言せず、他の15人は別作業をしたほうがよかった。
ということはないでしょうか?

私は、業務改善をする際に

  • 一番時間がかかっているところ
  • 一番コストがかかっているところ

をターゲットにします。

「それって、会議ですよね?」

そうなんです。
1日平均2時間の場合、たった10%効率アップするだけで、
一生涯だと2,080時間、1日8時間労働だと
260日も違うことに時間を使えるのです!

会議時間を半分に短縮できたら?
なんか人生の勝ちパターンを掴める気がしませんか?

それでは、誰でも簡単にできる会議改善のコツをご紹介いたします。

会議改善のコツ①:会議のゴールを設定する

これはファシリテーションの本を読むと間違いなく書いてあります。
「知ってるよ」と思った人、すいません💦
ただ、王道なので、あえてこれを最初にしました。

会議に限らず、どこに向かって走り、どこまで行ったらゴールなのかが設定されていない、迷って目的地までたどり着けません。

他のことは計画を立てて目標やゴールの設定をするのに、会議だとゴール設定をせずにいきなり話を始めたりします。
無駄が出るのは当然な気がしないでしょうか?

そのため、会議のゴールを設定します。

では、どのように会議のゴールを設定すればいいでしょうか?

例えば、お客様からの要望をメンバーに説明する会議の場合は、説明を受けてメンバーが次にどういうアクションを取ればいいかを明確にする必要があります。

会議のゴール設定時のポイント

ここは重要なので丁寧に解説します。

「お客様から追加要望があったので、この資料を見ておいていただけますか?」

という依頼の場合、
「資料を見ておく」がどのレベルまで求められているか、明確になっていません。

「この前の資料見ていただけました?
 じゃあ、概算見積をお願いしたいんですけど」
と言われた場合、

「いや、そこまで深く読んでないのですぐに概算見積を出すのは厳しいです。」
という回答になってしまうかもしれません。

長い付き合いになると、この人が「資料見ておいてね」と言った場合は、

お客様からせっかくご要望をいただいたので、どれくらいのコストや期間でできるかを回答できるようにして、できれば期待に応えたい。

と思っているだろうから、概算見積を依頼してくるという予測できるようになります。

ただし、初めての相手には、いわゆる「阿吽の呼吸」は通じません。

そのため、この場合は、
資料を見て概算見積を出せる状態」がゴールで、これを明確に伝える必要があります。

これまでの場合は、「会議時間内にお客様の要望を説明」をゴールに設定していたかもしれませんが、以下のように具体的にアクションできる状態にしましょう。

① 3日後にお客様に概算金額を伝えられる状態
② 1週間後に要望に対する疑問点・不明点を出しきって質疑ができる状態

参考までに、会議のゴール設定の例を3つ記載します。

  • 各チームリーダーが説明を聞いて、メンバーに説明できる状態になったらゴール
  • 対応方針が関係者で合意の上、決定したら(設計に入れたり、実装できるようになるので)ゴール
  • 課題に対して(その場では解決させなくてもよいが)、誰がいつまでに何をするかが明確になったらゴール

では、おさらいもかねて問題です。

新人:「この会議の目的って何ですか?」
偉い人:「議論することに決まっているだろう!!」

さて、これは何がよくないでしょうか?

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「議論すること」は手段であって、目的ではありません。

議論して、参加者が次にどういうアクションするのかがわかりません。

「議論して、次に誰がいつまでに何をするかが明確な状態」
であれば、ゴール設定できたといえます。

ゴール設定があいまいなまま会議を始めるということは、
システム開発で例えると、要件があいまいなまま開発を始めるのと同じです。

それってちょっと怖くないですか?
開発が失敗するのは目に見えてますよね?
同じように会議が失敗することは目に見えています。

そのため、「会議のゴール設定はとても大事です!」というお話でした。

次回は「ムダ会議改善《初級編②》改善のコツ」です。

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