今回は、まず実体験した「サンクスカード」の効果をお話ししたいと思います。
次に、併用して実施すると相乗効果になる「褒めマシマシDay」を解説します。
サンクスカードで実際に効果を感じた部分
シンプルに嬉しい、かつ形として残る

上の写真は、2011年に付箋に書いてもらったものをノートに貼り付けていたのです。私は振り返りを重視しているため、残していました。
サンクスカードに書かれている内容は、
急な依頼を対応してくれてありがとう
ヘルプありがとう
当番変わってくれてありがとう
のように些細なものです。
ただ、当時思っていた以上にプラスになっていると感じています。
対応時にもお礼を言われますが、毎週のチームミーティングで言葉と共に手渡しされ、その後も形として残って思い返すことができる点が良いです。
一般的にサンクスカードを導入する効果として、感謝や褒めるポイントに気づきやすくなることが挙げられますが、これも確かに効果があったと感じています。
「相手をリスペクトし、お互いを肯定し合える風土づくり」に関しては、狭い範囲(自分たちのチームレベル)では効果がありました。
サンクスカード成功のためのコツ
サンクスカードは私が始めた取り組みではなかったですが、意識したことやここが成功のポイントだと思ったことがあります。
① 書く内容は自由(=書くハードルを下げる)
サンクスカードは習慣化されることで効果が上がっていくため、初期のハードルをできるだけ下げる必要があります。
そのため、何か特別なことでサンクスカードを書くのではなく、凝らずに些細なことでも感謝の言葉を書きました。
② みんながいる場で手渡しする
我々は週1のチームミーティングで、みんなが集まった時にお礼の言葉を直接伝えながら手渡しをしていました。これだと、すぐに感謝するというメリットはなくなりますが、
みんなの前で感謝されて嬉しい❗(=承認欲求がより満たされる)
という効果が高く、即効性よりも承認欲求がより満たされ、お互いを肯定し合える効果のほうが有効だと感じました。
サンクスカードの失敗理由
サンクスカードを導入しても失敗するケースも見てきました。
そのパターンをいくつかお伝えします。
① 義務っぽくなってしまった
やらされ業務のように受け止められると「めんどくさい」になってしまいます。初期の段階で、発起人が率先してサンクスカードを贈り、「嬉しい」という感情を情操するなどの工夫が必要です。
「最低、何枚贈りましょう」のようにルールは設定せず、ゆるくして続けることに専念したほうが良いと思っています。
② 特定の人しかサンクスカードをもらえない
ある程度、特定の人に偏ってしまうのは仕方がないですが、推進役の人はできるだけ分散してサンクスカードが渡るようにしたほうがお勧めです。
集計してランキングすることは一長一短だと感じています。
ランキング上位の人を表彰することで賞賛になりますが、一方であまりもらえなかった人にマイナスの感情が生まれる可能性もあります。
個人的には「ありがとう」は競い合うものではないと考えているので、私はあえて集計しませんでした。
リモートワークにおけるサンクスカード
私がサンクスカードを行っていたのがコロナ前で、全員出社していたため手渡しできましたが、今はリモートワークもあるため手渡しが難しくなりました。そのため、アプリやサービスを利用するのも一つの手です。
様々なサンクスカードアプリ
サンクスカードアプリは実際に使ったことがないため、推薦するわけではありませんが、タイプ別にアプリ名を記載します。
サンクスカード+コミュニケーション促進、人事評価の総合型
- THANKS GIFT(株式会社Take Action)
- TUNAG(株式会社スタメン)
- RECOG(株式会社シンクスマイル)
- サンクスカード(サイボウズ Office)(サイボウズ株式会社)
- タレントパレット(株式会社プラスアルファ・コンサルティング)
- シナジーHR サンクス(Sharin株式会社)
- グラッチェコイン(株式会社バリューソフトウエア)
サンクスカード特化型
- GRATICA(株式会社オウケイウェイヴ)
- OH!KIMOCHI(株式会社インサイト)
- Agelu(インターリンク株式会社)
- Unipos(Unipos株式会社)
- サンクスカードアプリ(株式会社NSKKコミュニケーションサポート)
一人社長のため、今はサンクスカードは不要ですが、とても良い取り組みだったため、従業員を雇うようになったら、また検討したいと思います。
コスト不要ですぐできる!「褒めマシマシDay」
お金が一切かからず、システム導入も不要で時間もかからず、チームの業務効率を上げる方法として、「褒め曜日」、「褒めマシマシDay」をご提案いたします。
「褒め曜日」、「褒めマシマシDay」とは?
文字通り、特定の曜日や特定の日にメンバーを褒めることです。
お勧めは月曜日で、週の初めに褒められることで、1週間のパフォーマンスを向上を目指します。
褒め曜日、褒めマシマシDayの効果
効果は褒める効果と同じです。
褒められることで認められたと感じ、仕事に対する意欲が高まります。
褒められて自信を持つことで、仕事に対する取り組みが積極的になります。よりポジティブな雰囲気になることで、関係性が良好になります。
ただし、実施してもすぐに大きな効果はありません❗
続けることで、じわじわと効果が感じられるようになります。
褒め曜日、褒めマシマシDayのコツ
無理に褒めようとしないことです。
メンバーのパフォーマンス向上のために褒めないことです。
あくまでも本当に「いいな」と思った時だけでOKです。
普段は「いいな」と思っても、口に出して褒めなかったことへの後押しとして褒め曜日の制度を使っていただければと思います。
もしくは、いつもより褒めの表現を強調するだけでもOKです。
「この提案書、要点がわかりやすくて良かったです!!!
特に○○の説明がすごく納得できました✨」
という感じで、「!」をいつもより1つ増やす、いつもは使わない「✨」を付ける、いつもより具体的に褒めるなどでもOKです。
繰り返しになりますが、無理に褒める必要はなく、参加者も賛同してくれる人だけでいいです。いつもよりもちょっと意識して褒めるくらいで十分で、続けることに重きを置いていただければと思います。
※見出し画像は「褒めマシマシ」ですが、「マシ」だけで十分です!
今回の記事で伝えたいこと
無料ですぐできることは工夫次第
システム導入をしなくても、お金をかけなくても改善できることがあると思っています。
偉そうに感じられたのなら大変申し訳ないのですが、豊かになったためか、今あるものだけで何とか工夫してやってみるという意識が薄れているのかもしれないと思う時があります。
工夫して何かを達成した時は、とても嬉しいので、そういう感動を広めていくにはどうしたらいいのだろう?と思う、今日この頃です。
